木工作65


    太鼓桶の制作
 
子供の太鼓の先生より、今年の春頃にお願いされていた太鼓桶をようやく作り始めました。
今回は、直径365ミリ、高さ300ミリの物を10ヶ。
一度に全ては無理ですので、先ずは4ヶ作ります。
これがその材料・・・野地板を半年ほど寝かせて乾燥させ、スライド丸ノコで定尺カット後、テーブルソーで両端部を角度切り。
16枚合わせですので、64枚作りました。

ロールオーバーします
出来た板を表になる側を上にして真っ直ぐ並べ、仮固定用の養生テープで接着・・・これを両端まで届く長さの板2枚でサンドイッチにして(ロールオーバーの状態)裏返し。

ロールオーバーします
お次に接着する部分に木工ボンドを充填していきます。

タイトボンドなどの方が接着力が強くて良いのですが、作業時間が制限されますので、木工ボンドで我慢です・・・最初ははみ出るくらいたっぷり塗り、ロールオーバーのように小さな筆で余分な分を取り除いていきます。

この作業によって接着部の隅々までボンドを塗ることが出来ます。

ロールオーバーします
ボンド付けが終わったら、仮固定のテープの力を利用してクルリと丸めて立ち上げ、自作の締め付けベルトとFクランプを使って締め付けて、このまま1晩乾くのを待ちます。
写真でも分かりますが、この状態では、内側に余分なボンドがはみ出ていますので、取り去ります・・・この際、ロールオーバーのようにストローを使うと簡単綺麗に出来て便利ですよ。
外側にはみ出た分は、後で鉋掛けするので、気にしなくてもOK

ロールオーバーします
接着できたら、締め付けベルトと養生テープを取り去り、鉋を使ってただひたすら削って円柱に仕上げていきます・・・どこまで仕上げるかは好みですが、私の場合、1ヶ削るのに1時間以上。
この日は2ヶ削ったので、鉋掛けだけで3時間もかかり、筋肉痛間違いなし。

ちなみに内側に見える白い物は、補強として、障子紙を木工ボンドで貼り付けています。

ロールオーバーで削り終わった状態が見られます。
上記の後、ランダムサンダーで軽くサンディングして表面を仕上げ、唄口(太鼓の革と接する部分)をディスクグラインダーで薄く仕上げてから塗装です。

今回は黒が1ヶ、マホガニーが9ヶとの依頼でしたので、黒はいつもの墨汁で、マホガニーは油性のオイルステインで着色しました・・・この後仕上げとしてクリヤーラッカーを塗り重ねれば出来上がり。
今週は、色つけまでが2コ、接着中が2コというところまでで時間切れです。

さて、毎週末続けて作業する気力・体力があるかナー。
10月最初の週末。
先ずは先週色づけまで進んだものを仕上げていきました。
いつものクリヤーラッカーを4回塗り重ね、仕上げのつや出しとして、工芸漆のクリヤーを薄めて塗り重ねて出来上がり。
先週接着途中だった2ヶは上の塗装の合間に鉋掛けをし、傷や節に砥の粉をすり込んで、オイルステインで色づけ・・・この段階では色ムラが目立ちますが、仕上げにクリヤーラッカーを塗ると、ラッカーシンナーでオイルステインが溶け、ムラなく仕上がります。
この前は忘れていましたが、唄口部分には木固めエースを塗り、補強しています。
残りの2ヶも同じように仕上げ塗装し、ご覧のように4ヶ完成です。
手前の2ヶは上の写真のもの・・・ムラがなくなりました。

まだ4ヶ・・・残り6ヶ有ります。
次週のために材料だけ切り出しました。

クロスカットソーで定尺にカットし、テーブルソーで両端を角度切り・・・4ヶ分で予備も入れ65枚有りますから、これだけでも大変。
この後、死に節部分に瞬間接着剤でおがくずを詰め込み、ヤスリで平らにならして準備完了。
本当は2ヶくらい接着段階まで進めたかったのですが、時間切れでここまで。
10月17・18の土日
インフルエンザの影響で、息子の剣道大会が中止となり、最後の2ヶを作りました。

製作工程は、上記と同じ事の繰り返しですから、省略しましたが、合計10ヶの太鼓桶作りはこれにて終了。

さて、お次は何をしようか?
私の作った太鼓桶を使用した太鼓の完成品を見かけましたので、ついでにUPしておきます。

ちなみに太鼓を支えている三柱台も私の作品です・・・。

また、この太鼓を使った発表会の様子も、よろしければ、以下ご覧下さい。

    
戻る